上品な白身と、濃厚で“海のフォアグラ”とも呼ばれる肝が同時に楽しめる魚「カワハギ」。刺身に肝醤油、鍋、煮付けなど、旬を知ることで味わいは格段に変わります。
この記事では、カワハギの旬、身と肝それぞれのベストシーズン、選び方やおすすめ料理まで、初めての方にもわかりやすく解説します。
カワハギの特徴と味の魅力
カワハギ(カワハギ科の魚全般:本ハギ、ウマヅラハギ、ウスバハギなど)は、名前の通り皮が硬く、手で“剥げる”のが特徴。身は白身でクセがなく、淡白なのに旨みが強いのが魅力です。
そしてカワハギの最大の個性が肝。
寒い時期に大きく肥え、クリーミーでコクのある味わいは唯一無二。
- 身:透明感のある白身、歯切れのよい食感
- 肝:濃厚・なめらか・甘みとコクが強い
「身がうまい魚」でありながら、「肝も主役になる魚」がカワハギです。二通りの楽しみ方ができるのがカワハギの魅力です。
カワハギの旬はいつ?季節ごとの味の違い
一般的に、カワハギの旬は秋〜冬(10月〜2月頃)。ただし、身と肝ではピークが少し異なるのがポイントです。
- 春〜夏:産卵期。身はさっぱり、肝は小さめ。
- 秋:水温が下がり始め、身に旨みがのってくる。肝も育ち始める。
- 冬:肝が最高潮。身も締まり、刺身・鍋ともに最良。
つまり、「身の味」と「肝の濃さ」をどちら重視するかで、旬の時期が違ってきます。
身が一番おいしい時期|食感と旨みのピーク
身のベストは秋〜初冬(10月〜12月)。
この時期のカワハギは、脂がほどよくのりつつも、白身らしい上品さが際立ちます。
刺身で食べても美味しい時期です。
身の魅力が際立つ食べ方
- 刺身(薄造り):透明感と歯切れの良さを堪能
- 昆布締め:旨みを引き出し、上品な甘みが増す
- カルパッチョ:オリーブオイルとも相性◎
※ 真冬になると肝に栄養が集中するため、身はやや淡白になる個体も。身の美味しさを重視するなら「秋」が狙い目です。
肝が太るベストシーズン|“海のフォアグラ”の旬
肝の旬は冬(12月〜2月)。この時期の肝は、大きく、色が淡いクリーム色で、ねっとり濃厚。まさに“海のフォアグラ”と呼ぶにふさわしい味わいです。
肝を最高に楽しむ食べ方
- 肝醤油:肝を醤油に溶かし刺身につけて食べる。定番にして最強。カワハギの醍醐味。
- 肝和え:裏ごしした肝と刻み身と和えれば、旨みが一体化。日本酒のお供に最高。
- 鍋(肝溶かし):出汁に溶かすと、深いコクが味わえる。
※ 肝の色が濁った茶色のものは、鮮度が落ちている可能性があるので注意。
旬のカワハギの選び方と下処理のコツ
新鮮なカワハギの選び方
- 目が澄んでいる
- 体にハリがあり、ぬめりが強すぎない
- 肝が大きく、色が明るい(冬)
下処理のポイント
- 皮を剥ぐ:尾側からつまんで一気に引く。
- 内臓を傷つけずに取り出す:ここで肝を傷つけてしまうともったいない。
- 血合いを洗い流す:血が残ってしまうと臭みの原因になるので丁寧に。
- 肝の血抜き:包丁で数カ所切り込みを入れ、水に5~10分浸して残った血を抜きます。氷を入れた塩水や酒に10分ほど浸す方法も有効。
※ 初心者は、魚屋で「皮引き・肝取り」をお願いすると安心です。
旬を味わうおすすめ料理|刺身・肝和え・鍋まで
秋(身が主役)
- 薄造りの刺身
- 昆布締め
- カルパッチョ
冬(肝が主役)
- 肝醤油の刺身
- 肝和え
- カワハギ鍋(肝溶かし)
- 煮付け(肝入り)
身と肝を同時に味わうなら、刺身+肝醤油、もしくは鍋がベスト。家庭でも料亭のような味を楽しめます。
まとめ
- カワハギの旬は秋〜冬
- 身のベスト:10〜12月(上品な旨みと食感)
- 肝のベスト:12〜2月(濃厚でクリーミー)
「身を楽しむなら秋、肝を楽しむなら冬」。
この違いを知るだけで、カワハギの美味しさは何倍にも広がります。次に魚屋や飲食店で見かけたら、ぜひ旬を意識して選んでみてください。

