「魚」へんに「春」と書いて「鰆(サワラ)」ですが、冬も美味しい魚です。脂が乗って、本当に美味しい。
スーパーなどで安く手に入るサワラは、韓国産などの輸入ものが多く、ちょっとパサついていることも少なくないですよね。
日本の美味しい産地から、旬のサワラを取り寄せて、これぞという料理方法で味わうのも、たまにはいいのではないでしょうか。
サワラの旬はいつ?
春の魚として知られる「サワラ」ですが、実は地域によって旬が少し異なります。一般的には、関西では春(3〜5月頃)が旬とされ、産卵前で脂が乗った時期に最も美味しいといわれます。一方、関東では秋から冬(10〜2月頃)にかけて脂が増して美味しくなるため、まさに「旬が2回ある魚」なんです。季節ごとに違った味わいが楽しめるのもサワラの魅力ですね。
サワラの美味しい産地はどこ?
日本各地で水揚げされるサワラですが、特に有名なのが岡山県や兵庫県の瀬戸内海沿岸、福井県や石川県などの日本海側です。瀬戸内産のサワラは脂がまろやかで上品な味わいが特徴。一方で日本海産は引き締まった身としっかりした旨味が魅力です。どちらも旬の時期には市場に多く出回り、刺身や焼き物として高い評価を受けています。
サワラといえば「西京焼き」
サワラ料理の定番といえば、やはり「西京焼き」。京都の伝統的な味付けで、白味噌をベースにした甘みと香ばしさがサワラの淡白な身にぴったりです。脂がほどよく溶け、味噌の香りが口いっぱいに広がる一品。ご飯との相性はもちろん、お弁当のおかずやおもてなし料理としても人気があります。家庭でも味噌床に一晩漬け込むだけで、手軽に本格的な味を楽しめます。
サワラの塩焼きも美味しい
シンプルに焼いても絶品なのがサワラ。脂の乗った旬のサワラは、塩焼きにすることで旨味がギュッと凝縮されます。皮目をパリッと焼き上げると、香ばしさとふっくらした身の食感がたまりません。レモンを少し絞るとさらにさっぱりとした味わいに。焼き魚好きの方にはぜひ試していただきたい定番の食べ方です。
サワラを刺身で食べるには産地に行かないとダメ?
サワラは足が早い魚として知られ、鮮度が落ちやすいため、一般的に刺身で食べるには産地近くが理想です。特に瀬戸内や日本海沿岸の市場や食堂では、朝獲れの新鮮なサワラを刺身や炙りで味わうことができます。近年では流通技術の向上により、都市部でも「炙りサワラ」などで提供されることも増えていますが、やはり現地で食べる刺身の味は格別です。
他にサワラの美味しい食べ方は?
西京焼きや塩焼き以外にも、サワラはさまざまな調理法で楽しめます。例えば「煮付け」は、身が柔らかいサワラならではの優しい味わい。照り焼きにするとご飯が進みます。また、ムニエルやフライなどの洋風アレンジも人気。淡白な魚だからこそ、味付け次第で和洋どちらにも変化できる万能食材です。旬のサワラを使って、ぜひお気に入りのレシピを見つけてみましょう。
まとめ
サワラは旬の時期によって味わいが変わる魅力的な魚です。春や冬の脂が乗った時期に、産地で味わう刺身や焼き物は格別。定番の西京焼きからシンプルな塩焼きまで、さまざまな食べ方でその美味しさを堪能できます。旬を逃さず、ぜひ今の季節のサワラを味わってみてください。

